インダストリアルデザイン事務所の内容はこちらから
航空機や自動車、家電製品に至るまで、私たちの身のまわりには多様な工業製品があります。
デザイナーが工業製品の外観に与える影響は大きく、進め方にも個性が出ます。
インダストリアルデザインは、機能や外観の質を高める上で重要となっているのです。
今回は、TAKUMA YAMAZAKI DESIGNが、インダストリアルデザインの内容と当事務所における作品事例・実績をご紹介します。
デザインのご依頼・ご相談にあたってぜひご覧ください。
~インダストリアルデザインについて~
TAKUMA YAMAZAKI DESIGNではインダストリアルデザインの分野においても事務所として相談・依頼を承っております。
インダストリアルデザインが発展した経緯や工業製品の制作においてその概念が重視されるようになるまでの歴史、
有名デザインアワード・作品制作実績について記載します。
【インダストリアルデザイン事務所】:インダストリアルデザインの発展について振り返る
今日においてインダストリアルデザインとは、
広義の工業製品におけるデザインそのものを指します。
現代では、環境問題もあり、大量生産について美しいイメージは持たれにくい
かもしれません。しかし、歴史を辿ってみると、
「品質の高いつくりの良いモノ」は、一部の上流階級の人しか味わうことは
できず、とても高価なモノでした。
もともとは、そのような一部の人だけではなく、みんなで質の高い暮らしができる
ようにと生まれたシステムでもあります。
私は、量産のシステムは知恵の集合であり、そのもの自体が悪だとは捉えてません。
これからマテリアルの見直しや、管理システムの改善が必要であったり、
新たなものづくりのあり方が生まれることは確かで、
実現に向けて活動を続けていきます。
ここでは、インダストリアルデザイン現在に至るまでの間に発展し続けてきた
背景について記載してみたいと思います。
□ 誕生は1920年代
今日のインダストリアルデザインのもととなった概念が誕生したのは、
1920年代頃のアメリカとされています。
当時のアメリカにおける産業はヨーロッパに遅れを取っていた一方、
資源は豊富にあるという強みがありました。
この強みを活かすかたちで誕生したのが大量生産を重視した機能主義で、
この思想をベースにシステムまで考慮されたデザインが、
インダストリアルデザインに発展したといわれています。
アメリカにおけるこの時代の機能主義は伝統様式に縛られず、
それによってモダニズム建築などが生み出されました。
□ 機能的価値と情緒的価値
当初のインダストリアルデザインの概念においては、
機能性が特に重要視されていたとされています。
このことはアメリカの自動車メーカー「フォード」が、
機能性を重視した自動車の大量生産によって
大きな成功を収めたことにも大きく関係しているとされています。
しかしながら、機能性だけを重視した産業界に対しては、
情緒的価値を必要とするユーザー層を汲み取れていない部分が多くありました。
このことを反映する形で、
インダストリアルデザインでは機能的価値と情緒的価値のバランスが実現されるようになり、
その歴史において重要な転換期を迎えることとなったとされています。
□ システムとデザイン
現在私たちが日常生活において、高品位のものを低価格で使用できるのは、
生産体制や管理システムが整ったことも大きな要因です。
昔は一部の上層階級の人しか手にできなかったものが、
生産体制を整えることで、多くの人の手に行き届くようになっていきました。
インダストリアルデザインが発展を遂げる過程で、
様々な業界が挑戦や失敗を繰り返すことで、
知恵の蓄積となりシステムは形成されてきました。
インダストリアルデザイナーは、現場で血の通ったシステムを理解することで、
製品のクオリティを高めたり、新たな挑戦ができるようになります。
今後は、生産フローや廃棄の課題まで考慮したシステムが必要です。
環境負荷を減らすためのアイデアを織り交ぜながら、
次の時代のものづくりが生まれることでしょう。
【インダストリアルデザイン事務所】: デザインアワードで見るデザイン
毎年多くのデザインが世界中のアワードで表彰されています。
これまで、デザインの現場で活躍されてきた方や、
主催元の代表者が集い、応募された作品の評価を行います。
アワードの規模、質の高さ、参加者が多くなることで、
受賞の難易度は高くなる傾向があります。
アワードの受賞は第三者からの総合評価であり、事実として残ります。
デザインは、情緒的な部分が多く含まれ、数値化しにくい分、
このようなアワードはデザインが次のステージに進む際の足掛かりとして
機能しているように感じます。
受賞作品を眺めているだけで、この時代には人類にとって何を学ぶ時だったのか
想像することができます。
それ以上に、制作の中で自分の中で向き合い考えたことや、
製品を通してつながった方々との歩みを記録できるものでもあります。
弊社が過去に受賞したアワードには、以下のものがあります。
□ iFデザインアワード
ドイツで開催されている「iFデザインアワード」。非常に有名なアワードの一つです。
こちらは受賞難易度が高く、「デザイン界のオスカー賞」などと呼ばれることも少なくありません。
□ A' デザインアワード
世界最大規模のアワードとして挙げられるのが、イタリアで開催されている「A' デザインアワード」です。
規模・影響力共に非常に大きなこちらのアワードにおいて、
特に上位のタイトルを受賞することはデザイナーにとって大きな強みとなります。
□ グッドデザインアワード
Gマークで知られる「グッドデザインアワード」は、日本で唯一の総合的デザイン評価・推奨制度です。
デザインだけではなくプロセス、思想、意義なども総合的に判断され、受賞することで社会的信用も高まります。
□ レクサス デザインアワード
「レクサス デザインアワード」は次世代のクリエイターを対象としたアワードで、
世界で活躍されている有名デザイナーが審査員に含まれています。
ファイナリストはメンターとともにデザインを作り上げることができ、
そこからデザインの技術を学ぶことができます。
そのため、駆け出しのデザイナーが同アワードの受賞を最初の目標に掲げることも多くなっています。
□ コクヨ デザインアワード
日本国内にも影響力の強い有名アワードはいくつか存在し、
その代表的なものとして挙げられるのが「コクヨ デザインアワード」です。
現状で29の国々が参加しているこちらのアワードは、
有名デザイナーなどの実績も十分な面々が審査員を務めることでも知られ、
受賞した作品についてはもれなく商品化が検討されるという魅力もあります。
~ プロダクトデザインアトリエ ~ TAKUMA YAMAZAKI DESIGNのご相談・ご依頼・作品制作実績
インダストリアルデザインは、今日に至るまで先代の方々が知恵を出し合い、発展を遂げてきました。
今日においてはそのシステムを活用し、私たちの新たな挑戦の日々が続いています。
TAKUMA YAMAZAKI DESIGNは、クライアントの皆様と、次のデザインを作れる日を心よりお待ちしています。
ぜひ一度ご相談ください。
~【プロダクト・インダストリアルデザイン事務所】個人作品の紹介~
TAKUMA YAMAZAKI DESIGNでは、依頼とは別に、個人での作品も複数発表しています。
クライアント様とデザインを進める際と同様、デザインには思想が大切になります。
デザインの依頼や相談をする際には、その事務所が持っている思想を確認することも大切です。
以下では、TAKUMA YAMAZAKI DESIGNが制作した作品事例・実績として
「Bio-Vide」と「QRコードハンコ」をご紹介します。
【プロダクト・インダストリアルデザイン事務所】:作品事例:Bio-Vide
TAKUMA YAMAZAKI DESIGNの代表的な作品実績として挙げられるのが「Bio-Vide」です。
Bio-Videは、TAKUMA YAMAZAKI DESIGNの設立者である山崎タクマが多摩美術大学の卒業制作で発表したプロジェクトです。
本プロジェクトでは生物の命を讃頌する思想のもと作品群を制作しており、
「モノと人」との関係性を「生物と人」との関係性に還すこの取り組みは、
2016年のLEXUS DESIGN AWARDや、ドイツのmaterialPREISなど、国内外のアワードにて賞を受賞しています。
Bio-Videは、「生物の見るべき姿」という意味を含みます。家畜保健衛生の獣医師を父に持ち、
幼い頃から命に対する関心が強かった山崎タクマが
「製品には多くの命が使用されているが、その命が見えにくく、感じにくくなっている」と感じたことがその原点となっています。
このプロジェクトにおいて山崎タクマは養豚場や畜場などの人と動物が対峙している場所を巡り、
その過程で感じた「生き物が生きていたときの尊さや雰囲気を残したままプロダクトにしたい」という思いを大切にしています。
Bio-Videでは、牛骨や魚の皮などを使用したプロダクトを展開しています。
それらの中でも特に代表的な作品として挙げられるのが、落ち葉を使用した素材で作った封筒やテーブルなどの作品です。
これらの作品は「作る時期が明確に決まっている」「役目を終えた素材を使用する」などの自然のサイクルを強調したものであり、
本物の落ち葉の美しい外観を活かしたデザインにも大きな特徴があります。
また、このプロジェクトの発表では、制作した作品を朽ちるまで観察しており、
物の終わりと命の終わりを重ねている点もこの作品の特徴の一つです。
【プロダクト・インダストリアルデザイン事務所】:作品事例:Anima Code・QRコードのハンコ
TAKUMA YAMAZAKI DESIGNの実績を代表する作品事例としては「Anima Code」QRコードのハンコも挙げられます。
Anima Code(QRコードのハンコ)はSNS利用者が亡くなった際のデータの在り方を問題として取り組んだ作品。
この作品は、山崎タクマが「亡くなった方のSNSデータが膨大な情報の海を彷徨っているように感じた」ことから、製作をはじめました。
個人が残す言葉や見た景色などのデジタル情報は、その人を立体的に表しています。
この印面のQRコードには亡くなった人のSNSデータを保存することを想定しており、
故人の大切な人に物体として渡し、「小さなお墓」として継承することができます。
現在は、昔の書物などが発見され、過去の人物像を特定しますが、
これからの遺品は、データを残すことで情報が豊富になり、
遠い先祖のことを今より身近に感じるようになるかもしれません。
加工メーカーと協力し、1cm角で押印と読み取りができるように印面を調整しています。
こちらのAnima Code(QRコードのハンコ)はGoogleの方が審査を務めた「K-デザインアワード 2020」や
「A’デザインアワード 2021」のブロンズ賞などを受賞しています。
実績
プロダクトデザインに関するコラム
インダストリアルデザイン事務所に製品の依頼をお考えならTAKUMA YAMAZAKI DESIGNへ
[ 会社名 ] TAKUMA YAMAZAKI DESIGN 合同会社
[ 運営統括責任者 ] 山崎 卓馬
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